屋上のウレタン防水工事の検討時に、事前に知っておくと役立つ5つの知識

現場で2つの液体を混ぜ、反応硬化することで防水層を形成するウレタン防水は、塗膜防水に分類されます。その塗膜防水は1955年に登場し、従来のアスファルト防水に比べると弾力性が富み、下地のコンクリートに発生した軽微なクラックにも追従が可能なことから普及が進みました。

その反面、それまで主流だったアスファルト防水に比べると当時のウレタン防水は耐水性に劣る等の問題がありましたが、ウレタン防水は誕生以降試行錯誤が行われ、現在では公共施設にも施工されるようになり、信頼性の高い防水材として認められ広く利用されています。

1.屋上のウレタン防水についての初めの一歩

屋上の防水工事には、ウレタン防水、アスファルト防水やシート防水などインターネットで検索すると色々な種類の防水が検索できますが、防水工事を検討されている方の質問で多いのがどの防水が適しているのかわからないと言うお問い合わせです。

ここで屋上におけるウレタン防水にはどんな特徴があって、どのような下地に適しているのかを5つのポイントを交えながらご説明します。基本的なウレタン防水の予備知識を押さえて防水工事の検討に役立てましょう。

2.下地の条件で変わる屋上ウレタン防水における2つの工法

屋上利用のための手すりや、エアコンの室外機が設置してある屋上においても継ぎ目の発生しない綺麗な仕上がりの防水施工が可能なのがウレタン防水です。 そのウレタン防水は大きく分けて密着工法と通気緩衝工法という2つ工法があり、この2つの防水工法が持つ特徴を事前に理解する事により、実施の防水工事においても施工費用が変わってくるので、ここでどのような下地条件によって使い分ける工法なのか確認していきましょう。

2-1.屋上ウレタン防水における密着工法(みっちゃくこうほう)

屋上と一言で言っても、物干しが可能な出入りが出来る屋上や、ペントハウスなどの屋上への出入り口が無く、歩行が不可能な屋上があります。

比較的に人の出入りが出来ない屋上は、プランターなどの植木が無く人的による防水への影響が少ないので既存の防水に傷みが少なく新たに塗り重ねるウレタン防水が密着工法で比較的にスムーズに行くことが有ります。


特徴


屋上で使用されているウレタン防水は、最近では1液硬化タイプの物も出てきておりますが、広く一般的に施工されているのは2成分形反応硬化タイプと呼ばれています。2成分形反応硬化とは、現場にて2つの液体を撹拌して時間の経過と共に硬くなっていき最終的にウレタン防水層を形成するタイプです。

今までの防水などの下地に直接新たに施工する防水材用の下地処理材を塗っていきますので、下地に水分を含んだままウレタン防水を施工すると不具合が発生することがあるので、下地の管理が大切になります。


どんな時に使う工法なのか


比較的に既存の防水層が良好な屋上に適しています。傷みがそれほど酷く無く、下地の乾燥状態が保たれている屋上に比較的コストも安く済むので密着防水工法が適しています。またエアコンの室外機などの建築設備が屋上に多く設置して有るある場合には、通気緩衝工法で利用するシートの設置が難しく密着工法で施工します。

通気緩衝工法に比べコストは安く抑えることが出来ますが、通気緩衝工法によりも下地からの影響を受けやすく場合によって膨れなどの症状が発生することがあります。

2-2.屋上ウレタン防水における通気緩衝工法(つうきかんしょうこうほう)

ざっくりと説明すると通気緩衝シートと呼ばれるシートを貼ることによって防水材の下にあるコンクリートなどに軽微な亀裂が発生した場合でも動きを緩和し防水層にその影響を受けにくくし、経年で悪くなった下地や空気に含まれる水分を脱気筒と呼ばれる装置を約50平米おきに設置することでその水分を逃し(通気)、下地の影響を受けないように(緩衝)しながらウレタン防水を施工する工法です。


特徴


屋上はベランダなどに比べ、ダイレクトに太陽の光が当たりその太陽光に含まれる紫外線の影響や、周囲からの飛散物の影響を受けやすく、時間の経過で傷んだ状態の今までの防水や、悪くなったままのコンクリート下地に逃げにくくなった湿気がある状態であっても通気緩衝シートを貼ることによって、その下地の影響を直接防水層に与えないので防水層の傷みの原因を減らすことができる工法です。

一般的な建物において屋上の直下には居住スペースがあるので、初期経費は密着工法よりも高くなりますが、それほど傷んでいない下地状況であっても防水層への負担軽減が測れるので、予算に応じて通気緩衝シートを選んだ方が良い場合もあります。


どんな時に使う工法なのか


屋上のウレタン防水は、小面積なベランダに比べ、スペースがあり作業性が良くなり、ロスになる材も少ないのでコストフォーマンスが良くなります。屋上のウレタン防水は、下地の状況により防水層に不具合などの影響が出ますので、既に下地の状態が悪いようであれば、通気緩衝工法でしっかりと対応する必要があります。


3.屋上におけるウレタン防水のメリット・デメリット

屋上の改修工事で広く使用させているウレタン防水は他の防水工法と何が違うのでしょうか。以下のメリット・デメリットを見て、ウレタン防水を検討しましょう。



メリット


・ウレタン防水特有のシートの継ぎ目の見えない美しい仕上がりが可能
・太陽光に反射効果を持つ遮熱塗料が可能
・ウレタン材料の反応硬化時間が比較的早いので工期が短く済む。
・面積が広い屋上ではコストパフォーマンスが上がる防水工法。
・ウレタンゴムが持つ弾力性が下地材料の軽微な伸び縮みに対応が可能
・材料撹拌後は液体状なのでシート防水などでは対応が難しい立ち上がりなどの箇所への対応が可能。条件によってはウレタン防水でしか対応ができない事もある。
・数年後の補修や改修工事において塗り重ねることが可能



デメリット


・下地の確認が仕上げに影響を与えるので、優良な防水業者を探す必要がある
・ウレタン防水を紫外線劣化から保護するために、表面にトップコートと呼ばれる保護材が塗られていますが、そのトップコートを定期的に塗る必要がある。しかし定期的にトップコートを塗ることで防水層の劣化速度を遅くし結果的に建物のランニングコスト低下につながる。
現場で材料を混ぜる為、調合ミスなどが生じないようにチェックが必要
・屋上のウレタン防水の塗り厚を確保するには、しっかりとした腕の持つ防水業者に依頼する必要がある
・歳月の経緯と共に、ウレタンゴムの持つ弾力性が低下し下地の変化についていけなくなるので、周期的に防水工事の検討が必要
・住宅密集地域でウレタン防水を施工する場合、ウレタン材料特有の匂いが有り、事前に周囲への配慮をしないと近隣トラブルにつながる事がある


4. 屋上のウレタン防水は耐用年数が10年~12年!

屋上に使用されているウレタン防水は時間の経過とともにゴム成分の持つ弾力性が低下し下地の動きに付いていけなくなるので耐用年数は10年から12年です。防水層は水を常時溜めないことで負担の低下を測れるので、季節毎にプランターから出る土や落ち葉などの掃除を行い水の流れを良くし、ドレンと言われる排水設備の詰まりによる水溜りの原因を作らない事もウレタン防水を長持ちさせる秘訣です。

またウレタンゴム自体は紫外線に弱く、防水の保護機能を果たすトップコートが塗られていますが、屋上は一年中直射日光の影響を受けやすく定期的にそのトップコートを塗る事でウレタンゴム層の保護が可能です。基本的には、トップコートを5年に1回を目安に塗装する必要があります。



5.屋上におけるウレタン防水のまとめ

屋上で使用されているウレタン防水は誕生以降、改善が進められ信頼性と施工性の良さから様々な建物で使用され標準化が進み、現在では広く普及し多くの業者が提案や施工を行っております。

しかし屋上のウレタン防水は防水施工前の下地の乾燥状態の確認や、施行中の塗り厚み確保などの確認項目が多く、施工する防水業者により品質が左右されるので、信頼の出来る良い防水業者に頼む必要があります。優良業者を比較しながら選べる防水コネクトに、見積もりの依頼や雨漏れに対する不安などを相談してみましょう。

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